季節の仕事2020.6〜


毎年、とおるちゃんのご実家から梅をお裾分けいただいている。

梅酒に梅干しに梅シロップに、そんな梅仕事も5年目。

今年も6月のとある日に、
とおるちゃんが

「梅をゲットしたよ〜🐶」

と連絡をくれたので、

今年もこの季節がやってきたなぁ。ありがとう!!
とワクワクしていた。

間も無くとおるちゃんが帰宅して重いリュックから、まぁ立派な梅がごろごろ出てきた。


いやぁ立派だねぇ。
それにしても、でかいねぇ。
それにしても、まだ上旬なのに熟れてるねぇ。



急いで梅干しと梅酒にしよう、と計画を立てながら眠りについた。


翌日、とおるちゃんがまた重いリュックを背負って帰宅した。

「衝撃の事実なのだが…」
と、
そのリュックから青い梅がごろごろと出てきた。


「昨日もらったものは…梅ではなかった…」



なんだって!!!!
ということは、お前さん、昨日のあれは、
なんだったんだい?!


ここまで聞いたら、もうお気づきだと思いますが、
この時の私はまだ分かっちゃいない。


前日のそれらは杏、だったわけである。

とおるちゃんは手渡されたモノが梅が入った袋だとばかり思って持ってきてくれたわけだが、

中身を見てその大きさと色と香りから、それらを「杏」と気づかなかった自分に、たいそうショックである。

たいそう、ショックで、ある。



とにもかくにも、
今年の梅はあまり多くとれなかったということで、
梅と一緒に杏もいただいてしまったわけです。

本当にありがたいです。

さぁ改めて計画を立て直し、
杏酒と
梅干しと
黒糖梅シロップを作ることにした。

しかし
私は杏に一晩「梅干しにしてあげるね」という熱いエネルギーを注ぎ込んでしまったので、

半量の杏には
梅干しならぬ杏干しになってもらうことにした。

梅干しの作り方と変わらず。

どうやら梅が無い海外では、代わりに杏干しを作る日本人が居るそうで、それが見た目だけでなく味も、まるで梅干しのような仕上がりなのだそうだ。

その漬けてある杏を、最近食してみたら、おおなんと、本当に梅干しのようだ。果肉は梅より柔らかで、後味に杏の甘みがスッと残る。

上がった杏酢もほんのり甘みがあって、胡瓜などと和えるととても良い。

東京に居た時は毎年干す作業は省いていて、正確には梅干しではなく梅漬けを作っていた。

これが割と気に入っているので、この杏も干さずにこのまま。
初の「杏漬け」が完成である。

ホンモノの梅は、庭の赤紫蘇でキレイに発色したところ。今年は庭で干してみようかしら。

杏酒。
杏漬け。

杏漬け、完成。

HAZAMA-blog

菓子屋と音楽家と日常の狭間を語る。