自然に寄り添う③

これはあくまで私の体験談と備忘録。

その後、春に2回目の全身に渡る湿疹を経験したけれど、
薬が解決にならないことがわかったので
私は病院に行かなかった。
ぽかぽか陽気の中ひとりタートルネックを着て。
回復までは長かったけど、
さてなんでかなぁ〜と痒みに耐えながら考えていた。


きっと、この時期のわたしを知る人はこれを読んで、お前はそんな大変な状況だったのか!?と信じられないかもしれない。

仕事は休まずに行っていた。
自分のお店も、この頃は月に2回だけど営業をしていた。

辛い期間でも、わたしは人前で耐えてなんともないように振る舞うことができていた。
でも、それを「強いこと」と捉えていたことが大問題だった。

通知表のコメント欄だとこうかもしれない。

「忍耐強く、どんな境遇にもポジティブに捉えて要領良く対応できる子」

我慢づよく、耐える達人。
症状の背後にポジティブな考えを持ち、その場その場で自分を隠すのがうまい子。

とおるちゃんはこんな私を見事にドサドサ崩してくれたから、私ってやつはこんなにも脆くて弱かったのか…くそー…
と、気づかされた。

気づくと同時に、
ある講座の知らせが舞い込んだ。
それが、小松学さん(自然農関連事業『雑草屋』主催、『身体と心の自然体研究所』所長、茨城県大子町地域おこし協力隊)による
「出張マインドボディヒーリング講座」。

不思議なもんで、
症状のみに目を向けてる間は導きがない。
いったん目線をシフトして考えると、
ふとした所から手を差しのべられる。


ヒーリング講座の詳細はこちら。
「~頭痛や腰痛など、心を見つめて身体を整える実践ヒーリング~
腰痛や頭痛、皮膚炎、花粉症など、自身が日常的に困っている症状を、本を読んだり、話を聞いたり、自分で実践して、変化させていく勉強会です。
心身相関のメカニズムを理解して、自分で治癒できる暮らしを始めてみませんか♪」

マインドボディヒーリングと詳細については、小松さんの記事をご覧になった方がわかりやすいです。

以下、小松さんの講座解説文を載せます。

「実際に腰痛、頭痛、花粉症などが、本を読んだだけで治ってしまった私が、自信を持って薦めるプログラムです。ニューヨーク大学医学部教授で、15000人以上の患者を診てきた医師であるジョン・E・サーノ博士(John E Sarno、以下「サーノ博士」)が発見・実践されてきた、TMS理論などからなる心身相関の療養プログラムを、博士の書籍を読み進めながら実践していきます。
 簡単な自己診断チェックから始まり、日常生活における自分の心の負担が、花粉症や腰痛、頭痛など発症させるに至るプロセスを紐解いていきます。座談会方式で、テキストとなる書籍を参考に、対話と自己観察をベースに時間を過ごし、目からウロコを落としながら自分の身体と心の変化を楽しんでいきましょう。
 腰痛、頭痛、花粉症に限らず、肩こり、皮膚炎、疲労感、鼻炎などの習慣的・慢性的症状や持病的な症状にも変化が起こることがあります。講座に参加した直後から症状に変化が表れ始める方も多くいらっしゃるので、どうぞお楽しみに。」


前回の講座で、同じ手荒れの症状を抱えていた方がその後3ヶ月で大きく回復へ向かっているという記録があった。
迷わず受講することにした。

先の解説文にもあった通り、
小松さんは、過去に患ったぎっくり腰を、一冊の本を読むことですっかり治してしまった。一日で。
そしてそこに記述してある療法は、慢性的な腰痛やその他の花粉症などの症状にも効果があって、それらをすっかり治し、
今や風邪を引く引かないも意識的に調節できるという。
そんな話って………

「本当だろうか」という疑いはなかった。


「深い深呼吸をして、自分のからだの声をよく聴いてみましょう。」というトレーニングや瞑想なら実践をしていた。
でもそれでも埋められずに居たところに、納得のいく解説と体験談がみごとピースをはめてくれた。


小松さんはご自身の体験を本の紹介と合わせながら、症状が消えていくためのプロセスを四時間かけて熱心に伝えてくださった。
その本というのは、これだ。

「サーノ博士のヒーリング・バックペイン」

何が書いてあるかって、
それはこの本を読むのが一番良い。
わたしは小松さんのように人前で分かりやすく伝えることが出来ないから、まず一読してほしいのである。

本を読むのが億劫な人は、小松さんのブログや、私以外に受講された方の感想を一度見てほしい。

近場で出張講座が開かれる機会があったら、是非受講してみてほしい。
そして何より小松さんのお話が面白い。
レジュメと次の講座を設けるためのドネーション制とし、熱心に活動されている。


と、ここまで言って肝心のその内容を書かないと私の備忘録にならない。
こういう考えがあるんだということを知っていただきたいのと、講座を受けたり本を手に取るきっかけになって欲しいので(実際に受講したり他の方たちとワークをするとより理解は深まる)、
とても簡潔にまとめさせていただくと
こういうことだ。


症状はなぜ起きるのか。


それは心と脳と身体の関係図を理解すると明らかになる。
もし、
「心と身体のどちらかしか癒すことができない」となった場合に、脳はどちらを選択するだろう。
脳の考え
『心の問題は奥深く、回復までには時間がかかるだろう。
身体は休めば確実に癒えてくれることは分かってるから、
身体に症状を起こさせることで、心を休ませよう。』

というように実は、
身体に起こる症状は、心の問題を気づかせる「きっかけ」に過ぎない。先に身体を倒すのは、上記の脳の作戦。

そして、
「頭」がそれまでインプットしてきた知識・情報から、本人にとって納得性の高いものを「脳」が選びぬいて、その人の身体に「症状」としてあらわれる。
(頭≠脳)

例えば
「グルテンフリー」という言葉が流行る前に、小麦粉アレルギーの人はどれだけいただろう。
わたし達が抱え持つあらゆる不調は、
いつから流行りだしたのか。

この仕組みに気づいたら、自分にもハッと思いあたることがあるはず。

つまり、解決すべきは心の問題ということ。
そして、きっかけにすぎない身体の症状は問題ではなく、本当は正常で健康な身体である、ということ。

前回の「自然に寄り添う②」で書いたように、私が思いこんでいた手荒れの原因はこれ。
「環境の変化」
(実家からの引越し)

「水仕事による湿疹」
(家事と飲食店での水仕事)

「好転反応」
(食生活の変化による一時的な排毒期間)

「遺伝」
(母がまったく同じ症状で、悩み続けている姿を見ていた)

「小麦粉アレルギー」
(20代前半にパン屋に勤務していた際に小麦粉を散々浴びて食べていた。摂取過多による時間差の症状の現れ)

「電磁波過敏症」
(無線マウスを握るポイントが荒れてるところとがっちりハマる、パソコンやスマホを持つ時にビリビリ感じるようになる)

小さい頃からなんとなく続いてた慢性的な肌の痒みと、手荒れを抱えながら家事を頑張る母の背中(経験)、情報やウワサ(知識)を元に
わたしの手荒れは見事に発症していたという。
わたしの場合、脳が選んだのが腰痛でも花粉症でもなく、手荒れ・湿疹だった理由は言うまでもなく。

では心の問題に目を向ければよいって話で、それは小松さんの講座でも「無意識下のストレスに気づく」ためのワークを行ったんだけれど、

これが私のような我慢強さのプロにはなかなかに手強いワークだった。

ポジティブへの変換がはたらいて、心を見つめるのを阻む。

わたしと同じようなプロはいらっしゃいますか。
過去の過去をたどって掘り下げていく作業は辛くてガードがかたい。

無意識に目を向けるって、
急には無理なんだ。



だから、家に帰ってすぐAmazonで本を買って読んで、
毎日毎日ストレスを見つけるトレーニングをした。
それはとても苦しい作業だったけれど、
もうわたしの頭は、
この手荒れは心の問題であることを理解できたので、手が痒むとすぐに心の奥を探ることで症状を和らげられる感覚を覚えていた。

わたしの中には、
わたし自身が目を向けてあげずに、
抑圧し続けてきたものがあった。
そしてそれは、体に症状としてあらわれる他なく、それがもう堪えきれずに爆発的な全身に渡る症状になったわけです。

さて、
そこから1年。今になります。
私はこの1年で、
脳の策と格闘しながら実践してきたことがある。ストレスを見つけるトレーニングとはまた別のこと。
「自然に寄り添う①」で紹介した本もようやく日の目を浴びる時が来た。

つづく。


HAZAMA-blog

菓子屋と音楽家と日常の狭間を語る。