菓子工房づくり③
2021.6
先日手伝いに来てくれた友達に、
「これはやばい」
と脚立の上から言われ
見上げたら、
手で押したらフカフカに歪む天井。
たしかに………やばい。
でも
どのくらいのステージのヤバさなのか。
家の造りから何まで、基本から全然わからない。
たわむ天井
「どうしたものかな…」
と桃農家のバイト休憩に呟いていたら、
隣で休憩していたK子さんが声をかけてくれた。
相談すると、
「主人に見てもらいましょう。」
と、その場で建築会社のご主人に電話をかけてくださった。
二つ返事で
「明日、家の構造を見に行きます。」
と
なんと翌日に遠方から出で向いてくださったのだ。
………つ、呟いてみるものだ…。
そして翌日
まず外観から屋根をチェックしていただき、
雪や台風の影響で雨漏りが見受けられる
とのことだった。
屋根をトンカントンカン補修する必要があるのか…これは予定より大幅に、出来上がりが先になるかもしれない…。
予想より大掛かりなことになりそうな予感に目の前が暗くなったが、…進むしかない。
家の中に入り、
全ての部屋の天井と柱をチェックして
例のたわむ天井を見上げたご主人。
「破ってみましょう」とハンマーで豪快に叩いて
剥き出しの梁を観察した。
「古いけれど、家の造りはしっかりしている。
通常の雨漏りはないようだけれど、たわみは、この箇所の上の屋根が原因で、やはり大雪や台風による影響で徐々に漏ってしまったんじゃないかな。」
なるほど。
つまり、このまま天井の板だけをはり変えても根本解決にはならない。の、だけど、
今は自分たちに出来ることを選ぶ。
今後すばらしい大工さんとの出会いを期待して屋根は少し後回しにすることにした。
ご主人は天井のはり方を教えてくださり、
「困った時はまた教えてください」と
笑顔で。
人の愛とやさしさに触れて
じーんとなり
ハリ剥き出しの天を2人で見上げた。
天井をはる
幸い、
たわむ天井は台所の一角のみだった。
5月下旬
念のため大雨の数日をそのまま様子見て、雨漏りがないことを確認した。
一角を綺麗に破って掃除して、
新しくコンパネを切って打ち付ける作業に入った。
これがとんでもなくたいへんなさぎょうで…
持ち上げ続ける肩と
見上げ続ける首が
アホみたいに疲れる。
そして私の脚立の乗り降りが酷くゆったりしていて(若干恐怖症)、作業をとても滞らせる。
ゼーゼー言いながら
悪態をついたりしながら
それでもなんとか
new天井ができた。
次天井を手がける機会があるとしたら
是非とも3人以上でやろうと思う。
いやしかしこうして家の一部を手掛けてみて、
建物を作る技術って尋常じゃなく凄い…!
とわかった。
家の中に入れば
雨にあたらずに過ごせるって、
寒さをしのげるって、
なんでもない当たり前のことに思っていたよ。
埃にまみれながら
汗を流しながら
わざわざこんなことしなくても近道の手段はあるけれど、
既に在るものを、
自分たちの手で直す。
そうした過程で、気づかされる大切なことがたくさんある。
この時代に、
この時代だから故に。
つづく。
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