移転
再び引っ越すことになった。
引っ越しというのはたいへんエネルギーが要るものだ。
留まるのが安心安全なのだ。
植物は自分の意思で移動できない。
その分とても繊細に、自分の居心地の良いところを微妙にキャッチして感覚移動しているんじゃないかと思う。
たくさんの選択肢を前に留まるわたしより、
一点で自分を生き続ける花や木はある意味とても自由だ。
留まる理由がなにかへの固執だとしたら
そこは霧のように抜けて
わたしは人間らしく、行きたいところへ動き出そうと思った。
先日、10月に入ったタイミングで店アカウントからご報告させていただいた内容をここにも貼ります。
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いつもご来店いただきありがとうございます。
今日はmisoradoから皆さまに、大切なご報告がございます。
来春から転居に伴い、店舗を移転する運びとなりました。
現店舗は2025年3月中をもって閉店いたします。
長くなりますが、綴らせてください。
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2022年4月に工房の営業許可を取得してから今2年半。
おかげさまで地域のみなさまと交流する機会が増えてきて、積み上げてきた先にこれから面白い進展や出会いがこの場所で待っているんじゃないか…そんな予感が過ぎる最中の「閉店のお知らせ」です。
2年半は一見短いようですが、この場所を通じて出会ったそれぞれのご縁を思い返すとすべて大切で愛しく、時間というのは有って無いようなものにも思えます。
misoradoを少し遡ってみます。
私たちは2020年に甲州市塩山に移住し、半年後にお友達から空き家をご紹介いただきました。
既に在るものを活かして再生することをモットーに、自分たちの表現をする場所にしよう、と「おやつのココロmisorado」計画が生まれます。
勇気を出して天井をぶち抜くところから始まり、お友達の力をお借りしながらDIYを進めていく中で、菓子製造に必要な道具や機材などが、不思議と集まります。
この場所はとても愛されていることが分かり、ここに身を任せていくことがとても重要なことのように思いました。
misoradoの営業がスタートし、さらに一年後には自然食品店「あかるい惑星」と フリースペース「あかるいSPACE」が隣部屋に生まれ、少しずつ人が集うようになります。
なにかを創るということは、
なにかを始めて、
変化の中で立ち止まったり動き出したりしながら
やがて終わりの時を迎えて、
また新しく創る動機になります。
突然に再移住の選択肢が出てきた今年、新しい土地で新しい課題が待っているようでした。
もちろんこのお店を創るためにたくさんのパワーを注いできましたが、執着は驚くほどありませんでした。
「あかるいSPACE」を始めて、この場所が自分たち以外の多くの人の表現の場になっていってほしいと願うようになっていた私たちは、
ここを必要とする誰かの「きっかけ」の場所になってほしいとも思うようになっていました。
そういった心に正直に、このタイミングで、別の地で新たに活動拠点を創ることを決意しました。
そして、
「この場所をどなたかに繋げていきたい」という想いを大家さんが快諾してくださり、私たちの後を引き継いで店舗や製造所として使用してくださる方を募集する運びとなりました。
募集は近日中に開始いたします。
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ご報告が長くなりました。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
秘密が得意な私たちはこの件をほぼ誰にも告げずに…いや、告げられずに残り半年を切ってしまいました。
今月をもって解禁し、残り半年は、この地でお世話になった多くの方へ会いにいきたいと思います。
misoradoの営業日にも、是非会いに来て下さるととても嬉しいです。
いつも
ありがとうございます。
ココロをこめて。
misorado店主
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